「洋服の脇の黄ばみがひどいので、色がつかないようにしたい」
「すでについてしまった衣類の脇の黄ばみを落としたい」
あなたは今、このようにお考えではないでしょうか。
いつの間にか服についている脇の黄ばみは、結構目立つもの…人の視線が気になってしまう方もいるでしょう。「清潔感がないなあ、なんて思われたらどうしよう…」と不安になってしまいますよね。
でも大丈夫!ここでは衣類の脇部分に黄ばみがつくのを防ぐ方法をご紹介していきます。
また脇の黄ばみと一緒についてしまう臭いも、大変不快ですよね。わきがのような臭いがするので、まわりの人に気づかれてしまったらどうしようと不安になってしまうことでしょう。
通常の洗濯では、黄ばみも臭いも落とせないのが現状です。仕事の制服などはなかなか買い替えられない方もいるので困ってしまいますよね。
ここでは脇の黄ばみがつかない方法だけでなく、落とす方法や臭いを防ぐ方法についてもご紹介していきましょう。
衣類の脇の黄ばみや臭いが落ちれば、なかなか買い替えが利かない洋服も堂々と切ることができます。また黄ばみの付着を予防できれば、落とす手間も必要ありませんね。便利に快適に過ごせるはずです。
みんなが頭を悩ませる脇の黄ばみの原因を知り、根本から黄ばみを防ぐ方法をはじめ、ついてしまった黄ばみや臭いを落とす方法をご紹介しましょう。この記事が脇の黄ばみに悩む方の参考になれば幸いです。
目次
脇の黄ばみの原因は?
衣類の脇に黄ばみがついてしまう原因は、汗の種類です。汗にはエクリン腺とアポクリン腺があり、脇の黄ばみの原因はアポクリン腺です。
黄ばみの原因はアポクリン腺だった
脇の黄ばみの原因は、アポクリン腺です。アポクリン腺から分泌される汗は、たんぱく質をはじめ、脂質・アンモニア・糖質・鉄などの成分で構成されています。「リポフスチン」という色素成分も含まれていますが、汗自体にくっきりとした色があるのではなく、無色くらい薄い色であるのが特徴でしょう。
実はアポクリン腺から分泌される汗の色は、黄味や赤みを帯びています。よって何度も着た洋服の脇には色素が積み重なり、くっきりと黄ばみがついてしまうのです。しかも通常の洗濯では落とせないので、大変厄介だと言えるでしょう。
アポクリン腺からは、各種の脂質や脂肪酸、たんぱく質、糖質、ステロイドなどさまざまな成分が分泌されそれがワキガ臭となりますが、その中に「リポフスチン」という色素も入っているのです。
黄ばみには汗じみやニオイもついてくる
アポクリン腺から分泌された汗は、分泌直後は無臭です。しかしエクリン腺からの汗の分泌量が増えるとわきの湿度が上がってしまいます。洋服の素材や色によっては汗じみができ、見た目も不衛生になってしまうでしょう。
わきの湿度が上がることで、細菌の温床になってしまいます。すると皮膚の細菌がアポクリン腺を分解しはじめ、わきが独特の臭いを発します。皮膚の臭いは洗ったり拭いたりすることで落とせますが、洋服についた黄ばみや臭いは簡単には落とせません。
洗濯して乾燥させた衣類の臭いは、しっかりと落ちたように感じます。しかし着てふたたび脇に汗をかくと、ついてしまった臭いが復活しわきがの臭いを放ちます。その日はわきから臭いが出ていなくても、エクリン腺からの汗が臭いのついた衣類に付着することで、再度臭い始めます。
一度ついてしまった脇の黄ばみや臭いはとても頑固ですので、多くの方を悩ます原因となっているのです。
アポクリン腺腺から出る汗も、汗腺から出た直後は無臭なのですが、皮膚の表面に常在する細菌によって、酸化・分解されると、あの独特なわきが臭を放ちます。
ついてしまったワキの黄ばみを落とす方法
もっとも頭を悩ませてしまうのが、ついてしまったワキの黄ばみを落とす方法です。普通に洗濯しても臭いが残り、揉み洗いをしただけでは落とせないのが現状です。
黄ばみとともに、衣類のニオイを落とす方法もご紹介しましょう。
黄ばみを落とす洗濯方法
まずは衣類の黄ばみを落とす洗濯方法をみていきます。選ぶべき洗剤や洗い方にポイントがあるので、ぜひ実行しましょう。
白の衣類は台所用漂白剤で解決
色柄がない白色の衣類は台所用漂白剤で落とせます。漂白剤を黄ばみに直接つけて5分程度おくと、黄ばみがさっぱりとなくなって、白さを取り戻せるでしょう。
ただ色柄の衣類に台所用漂白剤を使ってしまうと、薬剤をつけた部分の色柄も消えてしまいます。台所用の漂白剤は塩素系で、あらゆる色素を漂白してしまいます。食べ物や体液だけでなくもともとある洋服の色柄も一緒に落としてしまうので、注意しましょう。
色柄ものは酸素系漂白剤を使おう
色柄の衣類の黄ばみには、酸素系漂白剤を使用してください。たとえばワイドハイターやカラーブライトがおすすめです。酸素系漂白剤は液体よりも、粉末タイプのほうが黄ばみに効果的ですので、ぜひ粉末タイプを選びましょう。
もみ洗いもつけおきも40℃から50℃くらいのお湯を使おう
ただ酸素系漂白剤につければいいのではなく、使い方も大切です。40℃から50℃くらいのお湯に粉末タイプの酸素系漂白剤を適量溶かしてください。量は漂白剤の使用方法を参考にするといいでしょう。
基本的に漂白剤のパッケージには、漂白剤をたくさん薄めて使う方法と漂白剤濃度が高い状態で使うパターンの2種類が紹介されています。そのような場合は漂白濃度が濃いパターンで使うことをおすすめします。ただ衣類の傷みを防ぐために、漂白剤の限度量は守ってくださいね。
40℃から50℃のお湯を使う理由は、黄ばみを落としやすくするためです。普通の洗濯をぬるま湯で行うと皮脂などの汚れがよく落ちるように、水よりもお湯の方が黄ばみが落ちやすくなります。
お湯で薄めた酸素系漂白剤につけ、30分から1・2時間くらい放置しましょう。そしてお湯を足して揉み洗いすると、黄ばみを落とせます。
もしこれでも脇の黄ばみが残ってしまうようなら、粉末の酸素系漂白剤をわき部分のみに塗布できる濃度に溶かして1、2時間つけおきします。これで脇の黄ばみはかなり軽減します。
洗濯用固形石鹸を併用する
漂白剤で漬け置きした後は、洗濯用固形石鹸を使って揉み洗いしましょう。同じくお湯を使うと効果的に黄ばみを落とせます。酸素漂白剤・50℃くらいのお湯・洗濯用固形石鹸はセットで使用すると効果的ですので覚えておいてください。
それでもダメなら脂性成分が落とせる洗剤を試してみて
もし漂白剤を使用してもワキの黄ばみが落ちないようなら、脂性成分を落とすための専用洗剤を試してみましょう。たとえば食器洗剤・ファンデーション用のクリーナー、メイククレンジングなどがあります。
実は漂白剤は水溶性成分には効果絶大ですが、脂性成分にはあまり効果がないのが現状です。もちろん酸素系漂白剤でワキの黄ばみを落とせることもありますが、それでも落ちない場合は脂性成分用の専用洗剤を塗って揉み洗いしてみましょう。
もちろんこのときも、すすぎは40から50℃くらいのお湯を使うことをおすすめします。
ニオイを落とす洗剤
黄ばみと同じく、洋服のわき部分についた臭いを落とすときにも酸素系漂白剤がおすすめです。黄ばみとともにしみついた臭いも落とすことができますよ。粉の酸素系漂白剤にお湯を使って漬け置きしてから固形石鹸で揉み洗いしてください。お湯は50℃程度、つけおき時間が1時間で足りない場合は2時間程度で試しましょう。
クリーニングはあまり期待できないので注意!
もしクリーニングで脇の黄ばみをお願いするのなら、シミ抜き可能なお店を利用しましょう。基本的にクリーニングでは、脇の黄ばみのような頑固な汚れには対応していません。ただすべてのお店が対応不可というわけではないので、技術の高いお店でならお願いしてみる価値はあると言えるでしょう。
ただし専門業者だから脇の黄ばみやニオイが100%落ちる!という過剰な期待は禁物です。
ついてしまったワキの黄ばみを落とす方法まとめ
衣類についてしまった脇の黄ばみやニオイを落とす方法をまとめました。
- 白の衣類…台所用洗剤をつけ置きする
- 色柄物…50℃くらいのお湯に粉末酸素系漂白剤を溶いてつけ置きする
つけおきした後、通常通り洗濯機にかけましょう。
上の方法だけで色柄物の黄ばみが落ちなかった場合、引き続き以下のステップを試していきます。
- 1.粉末酸素系漂白剤を50℃くらいのお湯に濃い目に溶き、脇部分にしみこませる
- 2.2時間ほどつけおきする
- 3.50℃くらいのお湯を使って固形石鹸でもみあらいする
- 4.それでも落ちなかったらファンデーションクリーナーなど脂性洗剤を試してみて
衣類の黄ばみを防ぐ方法
脇の黄ばみやニオイはとてもガンコだと、ここまでのお手入れ方法を読んでいただきご理解いただけたと思います。よって脇の黄ばみやニオイを「落とす」よりも「付着を防ぐ」ことのほうが簡単だと言えるでしょう。
ここでは衣類の黄ばみやニオイ残りを防ぐ方法についてご紹介します。
半袖のインナーを身に付ける
まずは衣類の脇部分をすっぽり覆えるよう、半袖のインナーを身に付けることをおすすめします。洋服につくはずだった黄ばみやニオイがインナーに吸収されるので、衣類の黄ばみやニオイを手軽に防ぎます。
インナーをつけても、脇汗の量が多くて洋服へ浸透してしまうけれど、肌着の黄ばみやニオイ効果があるのかと疑問になる方もいるでしょう。たとえ浸透してしまうほどの汗でも肌着をつけているのといないのでは大きな差があります。黄ばみを防いでくれるので、大切な衣類を守るために、可能な限り半袖インナーを身に付けてください。
万が一、肌着に脇の黄ばみやニオイがついても台所用漂白剤ですっきり真っ白に落とせるので安心です。
吸湿性と通気性に優れたシルクは魅力ですが、黄ばみをしっかり落としたい方にはおすすめできません。ムレにくい絹は脇のニオイが気になる方に大変おすすめであるものの、黄ばみ重視の方は使いにくいというデメリットがあります。シルクは非常にデリケートで漂白剤のダメージに耐えきれず傷んでしまいます。
もし肌着をつけるのなら黄ばみがついたときの漂白剤の使用を考えて、綿をおすすめしましょう。綿は絹よりも生地が強くて吸収性が高いです。ただ速乾性の低さがデメリットですので、脇のニオイが気になる方ではなく黄ばみが気になる方向けだと言えるでしょう。綿の方が値段も安いので、万が一漂白剤で傷んでしまっても交換しやすいですね。
汗わきパットを使う
脇の黄ばみや汗じみ、ニオイ染みつきを防ぐために、汗わきパットは有効です。衣類に貼り付けて使うタイプがあれば、脇に直接貼り付けるタイプもあるので、自分のニーズに応じて使いましょう。
肌に直接貼るタイプ
脇に直接貼るタイプの汗ワキパットは、汗を逃さずしっかりとキャッチできます。衣類に貼りつけるタイプと比較すると、洋服のサイズや形を選ばずに使えるのが魅力でしょう。衣類用の汗わきパットは、ゆったりとした洋服よりもぴったりとボディラインにフィットする洋服の脇汗に役立ちます。パットがズレもっとも汗脇をキャッチできる効果が高いと言えるでしょう。
またカラーも通常の肌色タイプと透明タイプが販売されています。半袖の場合は透明タイプを使用すれば、脇が見えてしまっても目立ちません。汗パットは年々モデルチェンジを繰り返し、最近では脇全体を覆える大きなサイズも登場ています。汗わきの範囲が広い方でも安心して使いやすくなりました。
デメリットは脇あせパットを肌に直接貼り付けるので、肌質によってはかぶれてしまう可能性があるので注意しましょう。個人差がありますので、もし肌トラブルを引き起こしてしまうのであれば衣類に貼るタイプの汗わきパットで、汗じみや衣類の黄ばみやニオイを防いでください。
使用感は個人差によってまちまちというのが本音のようです。「透明タイプの粘着力が強くてかぶれてしまった」「透明タイプははがすときが痛い」「使わないよりいいけど汗わきが大量過ぎて防ぎきれない」「コスパが悪い」との個々によって様々な声がありました。肌色タイプのほうが肌へのやさしさが強いようですね。
逆に肌に貼る汗わきパットは「スゴイ量の脇あせもしっかり吸収してくれる」「ピンポイントで脇部分にフィットする」「透明タイプは目立たない」「衣類に貼るタイプのようにひびかない」「口コミではがすときに痛いという声があったが、思ったほどではなかった」という声が圧倒的に多いのも目立ちました。脇あせの黄ばみやニオイに悩む方にはオススメだと言えます。
衣類用汗わきパット
定番の衣類用汗わきパットは、衣類に貼りつけて脇汗や黄ばみ・ニオイの付着を防ぎます。貼るタイプの汗わきパットで肌トラブルを引き起こしてしまう方は衣類用パットがおすすめだと言えるでしょう。脇からずれてしまい、なかなか脇部分にパットがフィットしない、というデメリットを感じる方もいますが使い慣れてくると上手に使えるようになるのでご安心ください。
汗わきパットの使い方にも説明がありますが、後ろよりも前身ごろ寄りに汗わきパットをつけると、しっかりと汗わきを防げます。また洋服によってワキ部分がフィットする場所が異なります。あらかじめ自分で汗わきを吸収できるところを探しておくと、いざというときに安心して使えます。
正しく効果的に汗わきパットを使うことは、衣類の黄ばみや汗じみ・衣類へのニオイ移りを防ぐために役立ちます。もし肌に貼るタイプのパットで足りなければ、肌に貼るタイプと併用してもいいかもしれません。ぜひチェックしておきましょう。
黄ばみに効果的な制汗剤を使う
使っている制汗剤の影響でワキの黄ばみを作ってしまいます。しかし特定の制汗剤がワキの黄ばみになってしまうとは限りません。それは個々の脇汗に潜んでいる常在菌は数も種類もその割合もひとりひとりまったく違うからです。
デオドラントスプレーの成分の中の銀がワキの黄ばみを作ってしまうと噂されたことが過去にありますが、すべての人がそうなるとは限りません。もし自分の脇の黄ばみの原因がデオドラント剤にあるかを確認するときは、一度使用を中止しましょう。もしそれで黄ばみが治まれば、原因はデオドラント剤にあると言えます。
自分でまず試してみて、黄ばみに効果的な制汗剤を使ってください。ただしデオドラント成分がわきの黄ばみを作るのではなく、あくまでも自分の脇汗との相性によって変化します。ようするに脇の黄ばみの原因は制汗剤ではなく脇汗ですので、心得ておきましょう。
洗濯機の前に一度もみ洗いを
毎日の洗濯も一手間加えると脇の黄ばみやニオイの付着を軽減させることができます。衣類を洗濯機にかける前に、洗濯用固形石鹸を使って脇部分を揉み洗いしましょう。お湯を使ってもみ洗いすると、黄ばみの予防になります。よって日常的に揉み洗いを習慣づけることをおすすめします。
衣類の黄ばみは着く前に防いで。もしついてしまったら効果的に落とそう
脇の黄ばみやニオイはついてしまうとなかなか落とすことができません。よって着く前に防ぐことが大切です。日頃からの揉み洗いを習慣づけ、半袖インナーを着る・汗わきパットを使うなどの工夫が大切です。
ついてしまった脇の黄ばみは、白い衣類の場合はキッチンハイターで一網打尽にすることができます。色柄物は、粉末酸素系漂白剤のつけ置きに50℃前後のお湯、選択固形石鹸での揉み洗いで軽減できるでしょう。