ワキガが軽度の場合は、塩化ナトリウムつまり塩を脇の下に軽く塗る方法が昔から知れています。しかし、本当に塩化ナトリウムで治るのでしょうか?
最近はさまざまな市販の制汗剤が普及しました。もちろんレーザー療法など2,3の手術も行われています。
しかし、いずれも安易に手を出すと、後悔することがままあるようです。
ワキガの原因となる臭いの成分や成分構成、発汗量の違い、ワキガの進行状態などに応じて、人それぞれ微妙に対処の仕方が違います。
ここでは制汗剤を中心に、その違い、効能などを紹介しますが、安易にこれと決めつけたり、人に勧められたからと言って自分にも合うと盲信してはいけません。
ワキガ体質は欧米で80%ですが、日本人は男女合わせて10%程度と比較的少ないです。それだけにワキガにお悩みの人は気になります。薬局にあれこれある制汗剤を手に取る前に、最低限必要な知識を身につけておきたいものです。
目次
発汗を抑える塩化ナトリウム
ワキガの臭い消しは4つの方法があります。
その1つは、発汗そのものを抑制することです。
そのためよく使われてきたのが塩化ナトリウムですね。
塩にはもともと、制汗・消臭作用があります。
軽度のワキガなら塩化ナトリウム液もしくはそれを含む制汗剤が処方されますので、ガーゼや綿棒に軽く浸して、脇の下に塗ることで効能が現れます。
汗を止める制汗剤は塩化ナトリウム配合の「デトランスα」「AHCセンシティブ」「オドレミン」などがおすすめです。
制汗剤は多種多様 効能書きをよくチェックしましましょう!
ワキガの臭い消しの別の方法はデオドラントと呼ばれる制汗剤です。
その目的は2つあります。
- 発汗に伴う臭いを消すこと
- 臭いの元凶である細菌を死滅させること
です。
デオドラントにはパウダー、スプレー、ローション、シート、その他スティック、ロールオンなどがあり、基本的には汗腺の出口をふさぎ、毛細血管を収縮させて発汗を抑えます。
制汗剤の多くは除菌成分を含み、雑菌を殺して消臭します。
わきがに悩む人は、医師や薬剤師と相談したり、効能書きをよく読んで、自分の肌に合ったデオドラントを選びましょう!
制汗剤は医薬部外品が多い!でも物によって副作用はあります
制汗剤をむやみに使うと、毛穴がふさがります。
その結果、肌の新陳代謝(ターンオーバー)が乱れます。
また必要以上に塗ることによって、かゆみが出たり、かぶれたり、制汗剤特有の黒ずみが発生することもあります。
さらに、過度の除菌によって、肌を外部の雑菌や刺激から守る役目を果たしている善玉菌の「皮膚常在菌」まで死滅して、臭いがさらにきつくなる悪さもしますから気をつけましょう。
ワキガの元凶アポクリン腺を除去する手術
ワキガの臭いを消す最後の手段は、アポクリン腺そのものを手術で取り除いてしまうことです。
それには
- 直視下手術
- 非直視下手術
の2つの方法があります。
直視下手術は脇の下の皮膚を切開して、アポクリン腺を直視しながら切り取る方法です。
これは安全で確実に手術することができますが、どうしても脇の下に傷跡が残ります。一方、非直視下手術は余りお薦めできません。
手術はいやだという人には、レーザー治療など2,3の別の方法もあります。
いずれにしても、手術は費用が高めです。保険適用を受けたい人は、あらかじめその旨を病院やクリニックで確認してください。
制汗剤の選び方が大切!症状や効能に応じて検討しましょう
購入した制汗剤が自分に合わない、効かないなどと言って後悔したくありませんね!
まず病院の皮膚科に行って、自分の症状を医師に診断してもらいましょう。
病院では、ワキガの症状が強度か、中程度あるいは軽度なのかを判断することができます。
さらに、単に多汗症なのか、それとも細菌で分解される臭いなのか、自分の臭いの原因になる細菌がどんな種類かによって、制汗剤の処方は全く変わってきます。
多汗症の人は、塩化ナトリウムを含む制汗剤がお薦め
軽度から中程度までのワキガには、抗菌作用は弱めのスプレータイプや拭き取りタイプのフェノール系が広く出回っています。
強度のワキガを悩む人は、殺菌作用が強い塩化ベンザルコニウムを含む塗り薬を処方されことが多
いです。
ワキガの臭いは、脇の下に常駐する細菌の種類によって異なります。
発生するわきがの臭いも酸っぱい臭いからタマネギ臭、鉛筆の芯の臭い、カレー臭、チーズなど発酵臭などさまざま。
病院でその細菌の種類を特定してもらうことは、制汗剤の選択に必要不可欠です。さもないと、いろいろ試して見たのはいいけど・・・と言う苦い経験をすることになりかねません。
ワキガと塩化ナトリウム、制汗剤のまとめ
参考までに、人気ランキング上位の制汗剤は、クリームタイプで無香料、殺菌力の高い「クリアネオ」、スプレータイプの「Ag+」や「レセナ」「Ban」、スティックタイプの「デトランスα」、ミストタイプの「DHC薬用デオドラント」など、それぞれ特徴があって単純に優劣を付けるのは難しいことです。
評判から言うと「クリアネオ」など数点ということになりますが、制汗剤は人それぞれ違うのであなたにあったものを選びましょう!